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日々の戯言など。本や観劇、いろいろな出会いの記録
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昨日、16日は川村学園で開催された上橋先生の講演会に行かせて頂きました。

女子大の文化祭も久しぶりです。
殺伐とした雰囲気の学園祭が多かった気がしますが(笑)和やかでほっとしました。

そして本日、17日は精神科の先生である於保哲外先生の講演会。
母と参加したのですが、面白かったです。

とりあえず、ログは取った物の文章にはなってませんがななさんの『囲炉裏端の鍋』にアップされるまでのつなぎとして上げておきます(笑)
その内修正できたらいいな…(といいつつ直していないことが多い:

では、川村学園での講演会簡単なログとかは続きからどうぞ。

前回の川村学園での講演会は大学主催、今回が学園祭と言うことで学生が主体になって位階際していたからなんでしょうが、ちょっと残念なことがあったので少し書いておきます。

開場前ですが、講堂のドアに施錠していないことをいいことに、受付前にさっさと入場して場所取ってる親子連れがいました。
お嬢さんもそれを見ているわけですよね。
もしかしたら親子ではないのかも知れませんが、残念な大人の見本だなーと。

それでは書き殴った物を何とか起こしたので、書いておきます。
取りあえず自分の感情はなるべく排したつもりですが。

足りないとかここ変だなと思ったらご指摘下さい。
後日ななさんところでもっと素敵な感想などがあげられると思いますので期待してお待ちします♪


生い立ちから作家になるまでを語って頂きました。
・生い立ち
誕生時は中隔欠損の状態(心房か心室か忘れましたが…)医者には幼稚園まで生きられないと言われ、御母様は非常にショックを受けたそうですが、こうして元気にされているとのこと。実際、幼い頃は虚弱児だったそうですがやはり奇跡というのはあるんだと。(先生自身は「藪医者、出てこーい!」と仰ってましたが)
幼少の頃影響を受けたのは父方の祖母(明治二十年代生まれ)、膝の上で色々なお話しを聞かせて貰いながら育ち、口承伝承でいろいろなお話を聞かせ続けてくれた。
幼稚園に上がる前から「平家の落人伝説」などを語って聞かせてくれた。幼い子どもが理解できるかという感じだけれど実際、あとから「ああ、こういうことだったんだ。鎖帷子の音や戦で負けてなくなると言うことなどはこういうことだったのだ」と自分の中でイメージがついていた。
その経験が根っこにある。

・国際ペンクラブでのパネルディスカッションにて女性作家三人(欧米の作家、韓国の作家、上橋先生)でディスカッションした際、韓国の作家が「残酷な童話を幼い子どもに聞かせるのはどうか」という提案をした。
上橋先生は「その時、(子どもの)そばに誰が居るのかが大事」
残酷で酷い、取り返しの付かない現実を物語を通して子どもが疑似体験し、その衝撃をどう受け止め周りの大人がどうフォローするかが大事である。
それに関連しNHK「獣の奏者」アニメで「エリンの母が処刑された場面」の反響について語られる。
半数は批判、半数は大絶賛だった。
批判のメール・手紙・電話は若い母。それも主に都内在住で第一子を抱えている若い母親。「あんなシーンを放送するなんて酷すぎる」
逆に半数は大絶賛。
幼い子ども達と、ベテランの御母様方。子ども達からはエリンへの励まし、ベテランのお母さんは子どもに向き合い、「この経験を抱えてこれからどう生きていくか」子どもと語り合うことが出来たとのこと。そういった場を作り上げてくれたこの場面の描写に対する感謝。
子どもがファンタジーから受けた疑似体験の衝撃を大人がどう受け止め、フォローするか。
先生自身の経験談
幼い頃一番衝撃を受けたのは初代ウルトラマンの最終回。
最後は怪獣ゼットンにウルトラマンが殺されて終わってしまう。
幼い先生は「ウルトラマンが死んじゃった!これで地球は終わりだ」と吐くまで泣いてしまう。御母様がそれを見て「ウルトラマンからの手紙」を作ってくれた。先生は安心する。
また、「トイレから手が出てくるからおトイレ行けない」と泣く先生に対してお祖母さまが「じゃあ、ばあちゃんが退治するから一緒に行こう」おまじないをかけてくれて、安心してトイレに入ることが出来るようになった。

結論。
「子どもが親に抱きしめて貰うことが出来る」までの間に、こういった経験は必要である。
子どものファンタジーに周囲の大人は付き合ってあげる。
・子どもに残酷な童話をみせることを怒る→子どもにどう向き合うか分からず外部に責任転嫁することしかできない
・大絶賛→一緒にそのファンタジーを受け止め、子どもと向きあい受け止めて上げる。子どもを抱きしめることが出来る。

・祖母自身のバックボーン
祖父は城の柔術指南役だった。ご維新でお役目を終えた物の、若者達から勝負を挑まれ、その片端から投げ飛ばす、その姿が本当に楽しそうだった。

・獣と人との関わり方も祖母から口承された話に影響を受けている。
ただし、若干変遷はある模様。
「狐笛の彼方」で野間賞を受賞した折、その話を出そうと父に相談して気付いた。
先生自身が覚えている話
”昔むかし、ある農家で赤ん坊が行方不明になった。子どもを捜すと、山猫(先生のイメージではネコバスほどの大きなネコ)が子どもを育てていたので漁師が鉄砲で撃ち殺した”
先生のお父様が覚えている話
”子どもが行方不明になり、見つかったのは猫の巣(人の色々な着物で作られている)であるが、それは高い木の上にあり育てていたのは化け猫ではなく普通のイエネコ”

大きな猫が子どもを掠って育てていた、というより小さな猫が赤ん坊を木の上まで引き上げて育てていたという話の方が怖いのではないか?

活字中毒だった中学生時代。
親から本禁止令が出るほど熱中したので、行き帰りの電車の中で一日一冊だけでは飽きたらず、毎日駅前の書店に通っていたため「何がどこにあるか」店員異常に熟知していたため、それを役立てる代わりに立ち読みを許される。
→今にしてみれば大人が甘やかしてくれた。

また、中学生時代は活字に対する熱中もあるが、何よりも”死”について突き詰めて考えすぎて、全てが空しいと感じていた。
しかも、映画「天平の甍」を観てしまい、余計空しくなる。

宗教についても、信じていない神に祈ることは出来ない。
宗教そのものを否定しないが、「信仰する」というのは「考えを預ける」(放棄する)というように感じているため。
(香蘭女学校時代は毎朝礼拝の時間があったが、神様ではなく「ブラックジャックの下敷き」を制服に忍ばせてそれに対して祈っていた。
作家の森絵都先生が以前手塚プロに居たのでその話をしたら「男のタイプはあれなんだ」と)

本はいくら読んでも答えを与えてくれる物ではない。
そんな時、弟から借りた「太陽の戦士(サトクリフ)」の本を読んで衝撃を受ける。
物語なのに一気にその世界に引き込まれる、というのを初体験。夢中になって読む。
司書の先生や弟にも助けられ、サトクリフを夢中になって読んだ。

・作家志望のきっかけ
高校時代は漫画家になりたかった。
絵が上手い人はごまんといるから、自分にしかない物を得たい。
大学はなんとか拾って貰った。
漫画家よりも作家になろうと決意。
文化人類学に出会い、有名ではないが確かにそこに息づき文化を気付いてきた人々を知る。
誰も知る人が居ない、頼れない環境でフィールドワークをすることが出来れば作家にも慣れるのではないか。
ただし、文化人類学をそのまま描くことは出来ない。影響を受けていることとは別としてそれをそのまま物語として描くことはない。
その後はじゃんけん大会をやったり、先生自身のスケジュールが詰まっていたため一つだけしか質問を受け付ける事が出来ない、という事だったのですがその質問は
(質問者は恐らく中学生)
「ジェシはどうして男の子なんですか?」
「ジェシの姿がそのまま浮かんできた」
とのお答えでした。
また、先生自身がネット上で情報を集めていて、ネット上の感想や意見などを積極的に観ていることを改めてお話しされていました。また「ある試練を乗り越えて、この場に来られるようお子さんからこの機会をプレゼントされた」お話しも、ご本人が先生に対して直接お話しをされたわけではなく、それを読まれて、呼び掛けられていました。
そしてこの場にはかなりの遠方(北は北海道から南は福岡まで)来られている人もいるので、その方々に対していたわりの言葉も掛けられていました。
その思いやりが本当に素敵でした。

とりあえず、本日はこんな感じで。

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